抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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電気自動車では大電流をスイッチングするインバータから強力なインパルス性雑音が発せられる。また,雑音対策が不十分な低コスト2輸車からも,インパルス性雑音が放射伝搬される。このインパルス性雑音に対する対策は,自動運転を始め今後発展するコネクテッドカーにおける通信,制御における信頼性向上に必要不可欠なものである。インパルス性雑音はスイッチングにより生じる瞬時的な高エネルギーが放射,伝導されることにより生じる。この瞬時的なエネルギーは現行信号伝送法において,設計の基準となっている受信機の温度雑音である白色雑音に比べ数十dB大きいものである。白色雑音が電子の揺らぎに基づく受動的なものであるのに比ベインパルス雑音は電動制御を行う電気エネルギーから生まれるものであり,大きな電力差がある。現在の伝送法の設計は全周波数において等電力を持つ白色雑音に最適に設計され,雑音を極力少なくするようにBPF(Band Pass Filter)を用いた帯域制限が行われている。BPFの通過帯域は理想的には伝送信号1シンボルに帯域制限されている。インパルス性雑音はこの帯域制限を受け,削減されるが,エネルギーの差が大きいため,インパルス性雑音は数シンボルに渡り影響を与える。本論文では,最初にインパルス性雑音の性質を述べ,インパルス性雑音による劣化を推定し,その改善方法として,スイッチを用いたインパルス雑音エネルギー遮断法,リミッター等非線形回路によるS/N改善法,インパルス検出回路と遅延回路,誤り訂正を用いた補償方法を提案する。(著者抄録)