抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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(財)石油エネルギー技術センター(JPEC)では,ペトロリオミクス技術は「分子の集合体である重質油を,分子レベルで分析・解析することにより,石油精製プロセスを分子の移動,反応,分離として捉える新たな技術体系」として,定義されている。また,ペトロリオミクス技術は,FT-ICR MSを活用し石油分子の構造・組成を解明する「詳細組成解析技術」,次に石油分子の反応性を解析,モデル化する「反応モデリング技術」,そして重質油分子や複雑な反応経路など膨大なデータを処理するための数理解析技術である「ペトロインフォマティクス」という,3つの重要な要素技術から構成されている。2011~2015年に実施された重質油等高度処理技術開発事業において,重質油の反応を構造属性の変化と捉え,反応をシミュレーションするための分子反応モデリング技術やアスファルテンの凝集挙動を構造属性ベースで予測する技術を開発した。また構造組成情報を,詳細組成構造解析や分子モデリング,データベースなどの各ツールに共通する入出力データとし,ペトロリオミクス技術開発の成果物である各種ツール(データベースやモデリングツール)を1つの技術プラットフォームとして構築することができた。また,ペトロリオミクス技術を活用した非在来石油の成分分析技術開発においては,石油7社が共同で技術開発計画や結果を共有する画期的な取組も始まっている。