抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
プログラミング言語Pythonには数学に対応する要素が多く存在し,Jupyter Notebookを用いると数値計算やグラフの描画が簡単に行える。本論文では,プログラミングを活用し,1)モンティ・ホール問題,2)マインスイーパー,3)アナグラムファインダーといった数学の問題を実行しながら理解する方法を解説した。まず,数学の勉強法では演繹的思考と帰納的思考をうまく切り替えて学ぶ必要があることを説明した。次に,1)はベイズの定理を用いて演繹的思考によって解けるが,具体例を使わずに議論することで前提条件の不備や見落としが問題となることを論じ,シミュレーションを用いた帰納的思考の有効性を示した。また,2)ではあるセルを開いてそこに爆弾がなかった場合の処理に再帰が必要となるが,再帰処理が正しく動くことを証明するのは労力がかかるので,テストを行ってみて結果を観察することで条件の見落としや勘違いに気付ける利点を述べた。さらに,文字を並び替えると一致する単語(アナグラム)をグループ化し,1行に1つのグループを集めたテキストファイルを作成する3)のPythonプログラムを提示した。アナグラムは同値関係であり,同値類の代表元を活用することで個別に単語を比較しないシンプルな動作原理を実現でき,約37万行の辞書を約2秒で実行できることを示した。