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J-GLOBAL ID：201702228715913328   整理番号：17A0148436

入力項にむだ時間のある系の出力追従誤差の最小化

著者 (4件)： 井上昭 (岡山大学) ,  逸見知弘 (国立高等専門学校機構 香川高専) ,  吉永慎一 (国立高等専門学校機構 香川高専) ,  DENG Mingcong (東京農工大学)
資料名： 電気学会論文誌 C  (IEEJ Transactions on Electronics, Information and Systems)
巻： 137  号： 1  ページ： 54-59(J-STAGE)  発行年： 2017年 
JST資料番号： S0810A  ISSN： 0385-4221  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 入力にむだ時間を有する系は,アクチュエータの操作遅延,ネットワーク結合系の信号伝送遅れなどを有し,機械システム,化学プラントなど産業界に多く存在する。しかし,その制御は,フィードバック入力の効果がすぐには出ないので困難である。このような困難な系の制御を効率よく行うことは系の安全性を高め,さらに,介護ロボットなどの機械システムの介護への安全な導入が可能となり,ライフイノベーションに寄与する。本論文では,入力にむだ時間のある系に対して,目標値追従誤差の2乗和を高速で計算する手法を提案した。むだ時間系は制御が困難な系であるが,本手法により有効な制御器が設計可態となり,システムの安全性が向上する。また,誤差2乗和が高速で計算できれば,PIDゲインを技術者のノウハウに従い修正したとき,どの程度制御結果が変化するかが分かり,トレードオフによる設計が可能となる。本手法では,むだ時間系を有限次元状態方程式系で表現し,誤差2乗和をLyapunov行列方程式の解として求め,Lyapunov行列方程式を解く段階で,行列方程式を連立1次方程式への変換,および,逆行列を事前に数式処理ソフトウェアを用いて数式として解くことで,計算の高速化が得られている。

シソーラス用語： *むだ時間系 ,  *制御装置 ,  フィードバック制御 ,  *追従制御 ,  減少 ,  技術革新 ,  福祉ロボット ,  状態方程式 ,  Lyapunov関数
準シソーラス用語： *PIDコントローラ ,  *誤差低減 ,  ライフイノベーション ,  介護ロボット ,  Lyapunov行列方程式

著者キーワード (8件)： むだ時間系 ,  入力項のむだ時間 ,  評価関数最小化 ,  PID制御器 ,  Time-delay system ,  time-delay in input ,  minimization of performance index ,  PID controller

分類 (1件)： 電気式制御機器  (IC02020Y)

引用文献 (10件)：

• (1) 村上俊之:「機械システム制御技術とライフイノベーション」,かながわ政策研究・大学連携ジャーナル,No. 5, 52 (2013)
• (2) 渡部慶二:むだ時間システムの制御,計測自動制御学会編,コロナ社 (1992)
• (3) 須田信英:PID制御,システム制御情報ライブラリー6, 朝倉書店 (1992)
• (4) 重松 秀・米谷昭彦・石橋政三:「LQI制御に基づくポストPID制御の試み」,第53回自動制御連合講演会講演論文集,189-189 (2010)
• (5) 趙原璧・脇谷 伸・山本 透:「むだ時間系に対する部分的モデルマッチングに基づくPID制御系の一設計」,電学研資CT, 2013(35-46), 29-32 (2013)

タイトルに関連する用語 (4件)： むだ時間 ,  系 ,  追従誤差 ,  最小化