文献

J-GLOBAL ID：201702229055315358   整理番号：17A1914418

錫石の製錬と錫石を用いた青銅の鋳造実験

Experimental investigation of Tin smelting and Bronze casting by cassiterite (Tin oxide)

著者 (4件)： 飯塚義之 (中央研究院 地球科研) ,  内田純子 (中央研究院 歴史語言研) ,  廣川守 (泉屋博古館) ,  三船温尚 (富山大 芸術文化)
資料名： Fusus  (Fusus)
号： 9  ページ： 35-44  発行年： 2017年06月10日 
JST資料番号： L7846A  ISSN： 1883-0056  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 銅の地金が考古・歴史資料の出土品や収蔵品の中に見出されている一方で,商代には錫の地金が発見されたという事実は認められていない。そこで地表で採集出来る唯一の酸化錫鉱石の錫石と炭粉を用いた錫の製錬実験と,金属銅,錫石,炭粉を用いた青銅鋳造実験を行った。還元反応実験によって,酸化錫から金属錫の抽出と青銅合金の製作が可能であることを実証することが出来た。古代中国では,錫の製錬を行っていなかった,あるいは錫の製錬を必要としなかった時期においては,金属銅と金属錫による青銅鋳造ではなく,金属銅と錫石による青銅鋳造が行われていた可能性が考えられる。(著者抄録)

シソーラス用語： *錫石 ,  *製錬 ,  青銅 ,  *鋳造 ,  時期
準シソーラス用語： 古代

分類 (2件)： 製錬  (WD02030A) ,  鋳造一般  (WC01010U)

引用文献 (21件)：

• 新井宏(2001)「青銅器中の微量成分と製錬法」『情報考古学』第6号、1-10頁
• 飯塚義之 内田純子(2013)「殷墟青銅器の化学組成からみた古代中国の鋳造技術」『中国考古学』第13巻、23-47頁
• 飯塚義之 内田純子(2014)「EPMA法による殷墟青銅器の分析と古代中国青銅器鋳造法の解明」『日本電子ニュース』第46号、25-34頁(ISSN 0386-6572)
• 近重真澄(1918)「東洋古銅器の化学的研究」『史林』第3巻2号、1-36頁
• 近重真澄(1919)「化学より見たる東洋上代の文化」『史林』第4巻2号1-27頁

タイトルに関連する用語 (5件)： 錫石 ,  製錬 ,  青銅 ,  鋳造 ,  実験