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J-GLOBAL ID：201702229533397525   整理番号：17A0588709

大気エアロゾルの海上現地観測

著者 (10件)： 猿渡亜由未 (北海道大学 大学院工学研究院) ,  渡部靖憲 (北海道大学 大学院工学研究院) ,  山田朋人 (北海道大学 大学院工学研究院) ,  大塚淳一 (寒地土木研究所) ,  馬場康之 (京都大学 防災研究所) ,  水谷英朗 (京都大学 防災研究所) ,  久保輝広 (京都大学 防災研究所) ,  内山雄介 (神戸大学 大学院工学研究科) ,  森信人 (京都大学 防災研究所) ,  二宮順一 (金沢大学 理工学域)
資料名： 土木学会論文集 A2(応用力学)(Web)  (Journal of Japan Society of Civil Engineers, Ser. A2 (Applied Mechanics) (Web))
巻： 72  号： 2  ページ： I_537-I_547(J-STAGE)  発行年： 2016年 
JST資料番号： U0102B  ISSN： 2185-4661  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 海から発生する波飛沫は大気-海洋間の熱,湿度,運動量の輸送量を決定すると共に,海塩粒子となって大気エアロゾルを構成することから,海上気象場に影響を与える重要なファクターの一つとなっている一方,その発生量は様々な要因に影響を受けることから精度良い見積もりが困難である.本研究では波飛沫発生量と気象,海象条件との関係を明らかにすることを最終的な目的とし,和歌山県田辺湾上において大気エアロゾルの粒子数密度の海上現地観測を行った.測定対象の三粒径(0.3, 1.0, 5.0 μm)のうち最も小さい粒子の数密度は観測期間を通して100 km以上のスケールの大気環境に支配され,平常時は波飛沫由来の海塩粒子の影響を多く含まないことが分かった.しかし太平洋側からの強風が卓越する気象イベント時においては何れの粒径の観測結果でも風速に対する単調増加傾向を示すことが確認された.この傾向は白波砕波が発生し始めると言われる海上風速6 ms_-1以上の条件で表れ始めていることから,波飛沫由来の海洋性エアロゾル濃度の増加を観測した結果であると考える.(著者抄録)

シソーラス用語： *海上 ,  *エアロゾル ,  *数密度 ,  海洋観測 ,  観測装置 ,  計数器 ,  海象 ,  風速 ,  飛沫 ,  海塩核 ,  PM2.5 ,  経時変化 ,  和歌山県 ,  兵庫県 ,  相互相関関数 ,  パーティクルカウンタ
準シソーラス用語： 田辺湾 ,  粒子カウンタ

著者キーワード (4件)： Sea spray ,  atmospheric aerosols ,  in situ observation ,  particle counter

分類 (2件)： 海洋物理学一般  (DC06010K) ,  海洋土木一般  (RC14010P)

引用文献 (24件)：

• Veron, F.: Ocean spray, Annual Review of Fluid Mechanics, Vol.47, No.1, pp.507-538, 2015.
• Monahan, E. C.: Oceanic whitecaps, Journal of Physical Oceanography, Vol.1, No.2, pp.139-144, 1971.
• 津守博通・杉原裕司・古寺大悟・吉岡洋・芹澤重厚: 気象・波浪条件が白波被覆率に及ぼす影響, 海岸工学論文集, Vol.51, pp.51-55, 2004.
• Koga, M.: Direct production of droplets from breaking wind-waves its observation by a multi-colored overlapping exposure photographing technique, Tellus, Vol.33, pp.552-563, 1981.
• Andreas, E. L.: Sea spray and the turbulent air-sea heat fluxes, J. Geophys. Res., Vol.97, No.C7, pp.11429-11441, 1992.

タイトルに関連する用語 (3件)： 大気エアロゾル ,  海上 ,  現地観測