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J-GLOBAL ID：201702230297778041   整理番号：17A0153091

自家和合性ニホンナシ品種間の自家結実性の差異と花柱組織との関係

著者 (6件)： 黒木克翁 (鳥取大学農学部) ,  竹村圭弘 (鳥取大学農学部) ,  丸森啓紀 (鳥取大学農学部) ,  寺谷直子 (鳥取大学農学部) ,  松本辰也 (新潟県農業総合研究所 園芸研究センター) ,  田村文男 (鳥取大学農学部)
資料名： 園芸学研究  (Horticultural Research (Japan))
巻： 15  号： 4  ページ： 363-369(J-STAGE)  発行年： 2016年 
JST資料番号： L4829A  ISSN： 1347-2658  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ‘おさ二十世紀’の後代である自家和合性ニホンナシ品種‘秋栄’,‘秋甘泉’,‘夏そよか’および‘新美月’の自家結実性を3年間にわたり受粉4週後および16週後に調査した.その結果,受粉4週後の自家結実率は品種間で大きく異なり,‘秋栄’ と ‘夏そよか’ で低かった.特に, ‘夏そよか’は著しく低かった.また,受粉4週後から16週後まで‘秋栄’および‘夏そよか’の結実率はさらに低下した.品種間の相互受粉による結実率は雌蕊側品種の自家結実性と同様の傾向を示した.自家結実性の差の原因を明らかにするために,受粉72時間後の花柱組織の形態観察を行った.‘秋栄’および‘夏そよか’の花柱中心部の細胞の配列が崩壊し,空洞化が観察され崩壊程度3であった.このことから,‘秋栄’および‘夏そよか’に関しては花柱誘導組織の崩壊の速さに起因する受精能力保持期間の短さが自家結実率の低さの一因となっているのではないかと考えられた.(著者抄録)

シソーラス用語： 和合性 ,  *ナシ ,  めしべ ,  *自家受粉 ,  作物育種
準シソーラス用語： おさ二十世紀 ,  *ニホンナシ ,  夏そよか ,  花柱 ,  雌ずい ,  *自家結実性 ,  自家和合性 ,  秋栄 ,  秋甘泉 ,  品種改良

著者キーワード (8件)： 人工受粉 ,  受精 ,  花粉 ,  結実 ,  artificial fertilization ,  fertilization ,  fruit set ,  pollen

分類 (2件)： 果樹  (FC03042G) ,  生殖  (EH02040F)

引用文献 (20件)：

• Franco, O. M., K. Tanabe, F. Tamura and A. Itai. 2004. Effects of putrescine application on fruit set in ‘Housui’ Japanese pear (Pyrus pyrifolia Nakai) Sci. Hortic. 104: 265-273.
• 古田 収・今井敏彦・三好武満・矢積延雄・植木昭一・林 真二・平木志都夫.1980.日本ナシ‘おさ二十世紀’の特性.園学要旨.49(別2): 70-71.
• 林 真二.1959.果樹栽培生理新書「梨」.朝倉書店.東京.
• 林 真二・田辺賢二.1991.くだものつくりの基礎.鳥取県果実農業協同組合連合会.鳥取.
• Herrero, M. 1992. From pollination to fertilization in fruit trees. Plant Growth Regulation. 11-1: 27-32.

タイトルに関連する用語 (7件)： 自家和合性 ,  ニホンナシ ,  品種 ,  結実 ,  差異 ,  花柱 ,  組織