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J-GLOBAL ID：201702230759466806   整理番号：17A0515503

フタテンツノカメムシとヒメハサミツノカメムシで観察されたメス親の保護行動

Notes on maternal care in Elasmucha japonica and Acanthosoma forficula (Heteroptera: Acanthosomatidae)

著者 (2件)： 工藤慎一 (鳴門教大 大学院学校教育研究科) ,  小笠航 (本部町本部小)
資料名： 昆虫  (昆虫ニューシリーズ)
巻： 20  号： 2  ページ： 56-59  発行年： 2017年04月05日 
JST資料番号： L3480A  ISSN： 1343-8794  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 亜社会性昆虫であるフタテンツノカメムシとヒメハサミツノカメムシのメス親による卵および孵化幼虫の保護行動について解説した。沖縄県名護岳周辺のイジュ(Schima wallichii)から採集したフタテンツノカメムシのメス個体の一部は卵塊上に留まって,接触刺激を与えると攻撃的な行動を示した。札幌市羊ヶ丘のアカシデ(Carpinus laxiflora)から採集したヒメハサミツノカメムシのメスは産みつけた卵塊上に留まり,接触刺激を与えると防衛行動を示した。これら2種とは異なってヒメツノカメムシ属にはこのような保護行動を示さない種もあり,従ってこのクレードにおける保護は単一起源とは考えられなく,複雑な進化史を辿ったものと推定した。

シソーラス用語： *半翅類 ,  *繁殖行動 ,  ツバキ科 ,  *攻撃行動 ,  *防衛行動 ,  カバノキ科 ,  雌性 ,  生息分布
準シソーラス用語： Schima wallichii ,  アカシデ ,  イジュ ,  ヒメツノカメムシ属 ,  *ヒメハサミツノカメムシ ,  *フタテンツノカメムシ ,  半翅目 ,  卵保護行動

分類 (1件)： 個生態学  (EE03020H)

引用文献 (15件)：

• Grazia J, Schuh RT, Wheeler WC (2008) Phylogenetic relationships of family groups in Pentatomoidea based on morphology and DNA sequences (Insecta: Heteroptera). Cladistics, 24: 932-976.
• 林 正美 (1987) オオツノカメムシにみられた卵保護習性. Rostria, 38: 569-570.
• 本保義浩・中村浩二 (1985) ヒメツノカメムシElasmucha putoni Scottの卵保護行動の効果. 日本応用動物昆虫学会誌, 29: 223-229.
• 小林 尚・立川周二 (2004) 図説カメムシの卵と幼虫-形態と生態-. 養賢堂, 東京.
• Kudo S (1990) Brooding behavior in Elasmucha putoni (Heteroptera: Acanthosomatidae), and a possible nymphal alarm substance triggering guarding responses. Applied Entomology and Zoology, 25: 431-437.

タイトルに関連する用語 (4件)： 観察 ,  メス ,  親 ,  行動