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J-GLOBAL ID：201702231181077089   整理番号：17A0464285

尾瀬ヶ原山ノ鼻及び背中アブリ田代におけるシカ攪乱地の植生の変化 5-永久方形枠設置後5年間の変化と,植生回復及び低層湿原性の双子葉植物に与えるシカ侵入防止ネットの効果-

著者 (1件)： 大森威宏 (群馬県自然史博物館)
資料名： 尾瀬の自然保護  (群馬県尾瀬保全対策事業調査報告書)
号： 39  ページ： 1-10  発行年： 2017年03月 
JST資料番号： L2096A  ISSN： 1881-994X  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本稿では,シカによる攪乱地に設置した永久方形枠内の優占種の変化からシカによる攪乱地の遷移の記録を行なった。さらに,食害の激しいミツガシワとヤナギトラノオのネットによる保全効果について報告した。調査の結果から,研究見本園のように流水が存在する湿原では,シカによる裸地化によって泥炭の洗削や分解が促進されて,高茎のヨシ群落が安定化すると考えられた。また,ネットによって低層湿原の双子葉植物の衰退を防ぐことができ,食害発生直後のネットの設置によって回復が早まることも確認された。今後はコスト面も考えて,ネットより簡易で通年設置が可能な工作物の開発を視野にいれる必要があると考える。

シソーラス用語： *国立公園 ,  シカ ,  回復 ,  *植生 ,  自然保護 ,  *双子葉植物 ,  環境保全 ,  用地 ,  ヨシ ,  泥炭 ,  湿地 ,  *網
準シソーラス用語： 湿原 ,  植生回復 ,  *尾瀬 ,  裸地

分類 (2件)： 植物生態学  (EE02000E) ,  植物形態学・解剖学  (EH01040Y)

引用文献 (11件)：

• 木村勝彦 (2016) 大江湿原におけるニッコウキスゲへのシカ食害の影響3-2014年に設置された湿原を囲む柵の効果-. 尾瀬の保護と復元 第32号, 45-49, 福島県.
• 内藤俊彦・木村吉幸 (1998) 尾瀬のニホンジカ. In: 尾瀬の総合研究(尾瀬総合学術調査団編), 725-739. 尾瀬総合学術調査団, 前橋.
• 内藤俊彦・木村吉幸 (2004) 尾瀬地域におけるニホンジカの植生攪乱状況-平成14・15年(2002・2003)の調査結果. 尾瀬の保護と復元 第26号, 65-86, 福島県.
• 内藤俊彦・木村吉幸・濱口絵夢 (2007). ニホンジカによる植生攪乱とその回復. 尾瀬の保護と復元 特別号, 205-233, 福島県.
• 内藤俊彦・木村吉幸・菅原宏理 (2016) 尾瀬地域におけるニホンジカの植生攪乱状況-平成26年度の調査結果-. 尾瀬の保護と復元 第32号, 17-25, 福島県.

タイトルに関連する用語 (11件)： 尾瀬ヶ原 ,  背中 ,  シカ ,  攪乱 ,  植生 ,  永久 ,  方形 ,  植生回復 ,  双子葉植物 ,  侵入防止 ,  ネット