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J-GLOBAL ID：201702232748651268   整理番号：17A1994109

「乾燥地の生態系とその課題」6.西アフリカの乾燥・半乾燥地における緑化への取り組み 自然資源管理における現行法制度への慣習的価値観の統合:ニジェール川内陸デルタを事例として

著者 (1件)： 中山祐介 (アースアンドヒューマンコーポレーション)
資料名： 日本緑化工学会誌  (Journal of the Japanese Society of Revegetation Technology)
巻： 43  号： 2  ページ： 360-364  発行年： 2017年11月30日 
JST資料番号： Z0839A  ISSN： 0916-7439  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ニジェール川中流域には,およそ2~3万km²におよぶ広大なデルタが形成される。デルタに自生するブルグは,牧草の中でも特に家畜の嗜好性が高く,このブルグを含む牧草地は移牧民族が管理してきた。しかし,その湿原が冠水するとき,水域の漁業権は漁民が有しており,異なる生業で一年の異なる時期に湿地資源を融通しあうという,資源アクセスに関する複雑で多元的なメカニズムが形成された。1960年に独立したマリ共和国は,土地と自然資源に対しては,国家の独占を宣言した。これまでに多くの開発パートナーが,内陸デルタの自然資源管理に取り組んできたが,自然資源の管理に対して,住民,地方自治体,開発パートナーそれぞれが,応分の責任を負うべきところ,その実施プロセスには不十分と思われる事例が多い。内陸デルタ農村社会の発展を展望するとき,その資源管理メカニズムの歴史的背景を改めて評価し,各コミュニティの置かれた地勢的な社会基盤に応じた適正な資源利用のあり方が可能となるルールをどのように整備していくかが課題である。

シソーラス用語： アフリカ西部 ,  河川 ,  乾燥地帯 ,  半乾燥地帯 ,  緑化 ,  *資源管理 ,  *統合 ,  マリ共和国 ,  三角州 ,  *習慣 ,  牧草 ,  資源 ,  *制度 ,  *法規 ,  *価値観
準シソーラス用語： サヘル地域 ,  ニジェール川 ,  ブルグ ,  *慣習的価値観 ,  *現行法制度 ,  自然資源 ,  *自然資源管理 ,  内陸デルタ

分類 (2件)： 飼料作物,草地  (FC03050J) ,  河川調査・計画  (RC12020M)

引用文献 (10件)：

• 1) Wymenga E, Kone B, Van der Kamp J, Zwarts L (2003) Delta Intérieur du Fleuve Niger: Ecologie et gestion durable des ressources naturelles. Wetland International;
• 2) 竹沢尚一郎 (1989)「水の精霊」とイスラム:ホゾ族における社会変化と宗教変化.13(4)国立民族学博物館研究報告,: 857-96.
• 3) Moorehead R. (1989) Changes taking place in common-property resource management in the inland Niger Delta of Mali. In: Common property resources, ecology and community-based sustainable development. p. 256-72.
• 4) Moorehead R. (1997) Structual Chaos: community and state management of common property in Mali. London: IIED Drylands; 420 p.
• 5) Diakite N. (2007) Historique de l' évolution du Delta Intérieur du Niger.

タイトルに関連する用語 (14件)： 乾燥地 ,  生態 ,  西アフリカ ,  半乾燥地 ,  緑化 ,  自然資源管理 ,  制度 ,  慣習 ,  価値観 ,  統合 ,  ニジェール ,  川 ,  内陸 ,  デルタ