抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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オープンイノベーションとは,企業の内部と外部のアイデアを有機的に結合させて価値を創造することと定義される。市場の変化により,自社内の技術とアイデアだけではイノベーションの実現が難しくなっており,自前主義が主流であった日本企業でも,競争力強化のために,オープンイノベーションへの取り組みが加速している。ここでは,その評価と中止・離脱について概説する。オープンイノベーションの取り組みは,収支・リスクからNPVを算出すればマイナスになる。組織にビジョンがあり早急に進出したい領域が明確であるから取り組むのであるから,ビジョンがなく数値目標しかない組織では価値を評価できない。その成果は,定量できないものであり,結果からでなく可能性から判断する必要があり,その判断の根拠となる基準を設けておくとよいので,その例を示す。判断できる人材を社内に育てておき,中止・離脱する場合は彼らの採点を参考にして経営トップが決断する。そのとき,それまでの活動で得られた成果は,相手とよく話し合って帰属を明確にし,その後もよい関係を継続できるように心がけるとよい。