抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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家庭紙製造業では,家庭紙の高品質化によって,差別化や低コスト化の動きが強まっている。そこで,本稿では,当該企業における製紙用薬品による家庭紙の高品質化への取り組みについて紹介した。具体的には,まず,風合向上剤を取り上げて,風合向上剤の歴史的3世代分類(ノニオン成分でミセル形成タイプ,ノニオン成分とカチオン成分でミセル形成タイプ,エマルションタイプ)を示し,当該企業の風合向上剤(ノニオン成分とカチオン成分でミセル形成タイプ,エマルションタイプを有する)の発現機構,官能試験による評価,定着剤による歩留まり・柔らかさの向上等について述べた。次いで,保湿ティッシュに使用される保湿剤を取り上げて,物性を説明し,水分率測定によるしっとり感の評価結果を示した。さらに,クレープ剤(ドライヤ上で皮膜を形成し,クレーピングを制御する薬品で,接着剤,剥離剤,助剤の3種に大別される)を取り上げ,発現機構,新規接着剤の設計,評価結果(皮膜硬さ,耐水性,湿紙接着性)等について紹介した。最後に,一時性湿潤紙力剤を取り上げ,発現機構,物性,評価結果(水に流した後にほぐれる機能)等について述べた。