文献

J-GLOBAL ID：201702235186852380   整理番号：17A1545397

iTRAQベースの比較プロテオミクス解析は,Carex rigescensにおける塩ストレス応答の組織特異的及び新しい早期分子機構を明らかにする【Powered by NICT】

iTRAQ-based comparative proteomic analysis reveals tissue-specific and novel early-stage molecular mechanisms of salt stress response in Carex rigescens

著者 (7件)： Li Mingna (Grassland Science Department, College of Animal Science and Technology, China Agricultural University, Beijing 100193, P.R. China) ,  Zhang Kun (Grassland Science Department, College of Animal Science and Technology, China Agricultural University, Beijing 100193, P.R. China) ,  Long Ruicai (Institute of Animal Sciences, Chinese Academy of Agricultural Sciences, Beijing 100193, P.R. China) ,  Sun Yan (Grassland Science Department, College of Animal Science and Technology, China Agricultural University, Beijing 100193, P.R. China) ,  Kang Junmei (Institute of Animal Sciences, Chinese Academy of Agricultural Sciences, Beijing 100193, P.R. China) ,  Zhang Tiejun (Institute of Animal Sciences, Chinese Academy of Agricultural Sciences, Beijing 100193, P.R. China) ,  Cao Shihao (Grassland Science Department, College of Animal Science and Technology, China Agricultural University, Beijing 100193, P.R. China)
資料名： Environmental and Experimental Botany  (Environmental and Experimental Botany)
巻： 143  ページ： 99-114  発行年： 2017年 
JST資料番号： C0624A  ISSN： 0098-8472  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： オランダ (NLD)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 塩ストレスに対する初期応答のプロテオミクス変化はCarex rigescens,中国北部に起因するストレス耐性芝草におけるほとんど知られていない。本研究では,プロテオームレベルの変化を特性化するための相対的及び絶対的定量(iTRAQ)と質量分析のための等圧タグを用いた塩ストレス下のC.rigescensの初期段階の分子機構を調べた。相対含水量,膜安定性(相対的電解質漏れとして示される),Ca~2+,K~+,およびNa~+の含量は有意に12時間300mM NaCl処理後に変化し,塩ストレスに対処するためにC.rigescensはその生理学的機能を調節することを示した。比較プロテオミック解析により,12時間塩ストレス処理の後に行った,全部で9258の蛋白質はUniProtデータベースを用いて同定した。それらの中で,1893--蛋白質は塩ストレス処理,726のアップレギュレーションと1209のダウンレギュレーション蛋白質を含む後異なって発現した。さらに,897(47.4%)特異的に発現する蛋白質(DEPs)は葉で特異的に発現し,900(47.5%)は根で特異的に発現を見出した。プロテオミクス結果はqRT-PCRにより検証解析と一致して,平行反応モニタリング(PRM)試験である。機能解析は,これらDEPsは,炭水化物とエネルギー代謝,光合成と電子伝達鎖,信号センシングと伝達,蛋白質合成,二次代謝,ストレス防御応答に関与していることを示した。具体的には,エネルギー発生とシグナル伝達のための強化された根における解糖過程,酸化的リン酸化,およびCa~2+関連シグナル伝達経路光合成とホルモンシグナル伝達は集光とホルモンによる調節のための葉でより強い活性を示した蛋白質合成と二次代謝関連過程は組織に様々なパターンで変化した。DEPsの発現プロファイルは,初期段階の塩応答はC.rigescensの葉と根の間の多角的に調節されることを示した。ketosphingosineレダクターゼ(KRSD)とナトリウム共役中性アミノ酸輸送体2(SNAT2)も塩ストレスに応答し,C.rigescensと他の植物の耐塩性に関する将来の研究におけるそれらの役割を強調した。著者らの研究は,塩ストレス下のC.rigescensにおける生理学的変化を強調し,葉と根の組織における塩分ストレスに対する応答を調査するために比較プロテオーム解析を使用した。著者らの結果は,植物組織中の塩ストレス応答の複雑さに関する既存の知識に寄与し,またC.rigescensと他の植物種における塩応答と耐性の基礎となる機構のさらなる研究のための基礎を提供する。Copyright 2017 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.【Powered by NICT】

シソーラス用語： 塩化ナトリウム ,  耐塩性 ,  電子伝達系 ,  アップレギュレーション ,  質量分析 ,  タンパク質合成 ,  ダウンレギュレーション ,  タンパク質 ,  植物組織 ,  *プロテオミクス ,  光合成 ,  データベース ,  キャラクタリゼーション
準シソーラス用語： *塩分ストレス ,  *ストレス応答 , 【Automatic Indexing@JST】

著者キーワード (5件)： Carex rigescens ,  塩ストレス ,  iTRAQ ,  並列反応モニタリング ,  差次的に発現した蛋白質

分類 (3件)： 植物に対する影響  (EE05030G) ,  植物ホルモン  (EH02070M) ,  トウモロコシ  (FC03034D)

タイトルに関連する用語 (9件)： iTRAQ ,  比較プロテオミクス ,  解析 ,  Carex ,  塩 ,  ストレス応答 ,  組織 ,  早期 ,  分子機構