抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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木材の破壊ひずみを高度に制御することを目的として,我々はこれまでにヒノキ薄切片を用いた横引張破壊試験及びその破壊形態の観察を行うことで,軟化の度合いと組織構造の破壊ひずみに及ぼす影響について明らかにするための実験を行ってきた。本研究は,組織構造及び軟化温度がヒノキとは異なるケヤキを用いて同様の実験を行い,ヒノキでの結果と比較することで,破壊ひずみに影響するこれらの因子についてさらなる知見を得ることを目的として行った。横引張破壊試験の結果,試験片の年輪傾角によって軟化の度合いと破壊ひずみの関係に違いが見られた。実験を行った3種類の年輪傾角0°,45°,90°試験片の内45°試験片のみ,軟化温度付近の80°Cを過ぎても破壊ひずみは増加する傾向が見られた。これはヒノキでの結果には見られなかった傾向であり,径の大きな孔圏部道管や広放射組織の存在,軟化温度がヒノキに比べ低いことなどが原因と考えられる。(著者抄録)