本研究は,フランスの科学教育財団であるラメラパット(La main a la pate)の展開する,科学の授業に関する研究である。本研究では,初等科学教育における探究の手続き(demarche d’investigation)を取り入れた授業の一例として,ラマップの授業の特色を明らかにすることを目的とした。まずラマップの起源や理念について明らかにするため,ラマップに関する資料や創始者の著書などを分析し,さらにラマップの授業実践例の分析を行った。その結果,ラマップの初等段階の探究活動では,探究の手続きの一連の流れの中で,特に観察することや仮説をたてること,グループで議論することが特徴として見られた。(著者抄録)