抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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入射波長に匹敵する周期を持つサブ波長回折格子は,興味深い光学特性を有するために理論および実験の両面から幅広く研究されてきた。回折格子の格子パラメータを最適化することによって,光情報処理,高出力レーザ技術およびイメージングシステムにおいて幅広く活用できる幾つかの反射次数および透過次数を有する様々な回折パターンを生成することができる。例えば,より複雑な格子ベースの素子は,ビームスプリッター(BS)および偏光ビームスプリッター(PBS)としても機能する。更に,これらの回折格子の回折特性は入射波の偏光状態に強く依存する。PBSは光学計器の基本要素で,科学研究および情報技術に関連する産業への広範な応用が期待される。従来のBSは,自然複屈折効果,多層誘電体被膜における屈折効果,2色性偏光子の吸収効果,格子構造の回折効果またはこれらの効果の幾つかの組み合わせに基づいており,これらは大型で重く,また高価なので集積光回路には適していない。本稿では,円筒および金属格子から成るPBSの特性に関する研究結果を報告する。格子周期dが400nm,入射波長が441nm,入射角が60°,円筒の半径がd/5の場合,TE偏光では0次の反射係数R
0が0.35,0次の透過係数T
0が0.08,そしてTMモードではT
0=0.34そしてR
0=0.01であることが分かった。ここでは,BSのための金属格子を示し,その性能を最適化および向上するための幾つかの新しい方法を提案した。シミュレーションの結果から,これらの方法が有効であることが分かった。マイクロ/ナノ製造技術の進歩により,構造全体はVLSIの完成した製造プロセスによって製造が容易になり,現在の平面集積技術と互換性があることが分かった。金属格子から成るBSは,集積光回路,光通信,および他の光情報処理などに幅広く応用することができる。