文献

J-GLOBAL ID：201702237379316833   整理番号：17A0468260

トウモロコシにおけるC4光合成時の代謝物プールと炭素フロー: ¹³CO₂標識化動態と細胞型分画

Metabolite pools and carbon flow during C₄ photosynthesis in maize: ¹³CO₂ labeling kinetics and cell type fractionation

著者 (9件)： ARRIVAULT Stephanie (Max Planck Inst. of Molecular Plant Physiology, Potsdam-Golm, DEU) ,  OBATA Toshihiro (Max Planck Inst. of Molecular Plant Physiology, Potsdam-Golm, DEU) ,  SZECOWKA Marek (Max Planck Inst. of Molecular Plant Physiology, Potsdam-Golm, DEU) ,  SZECOWKA Marek (Univ. Cambridge, Cambridge, GBR) ,  MENGIN Virginie (Max Planck Inst. of Molecular Plant Physiology, Potsdam-Golm, DEU) ,  GUENTHER Manuela (Max Planck Inst. of Molecular Plant Physiology, Potsdam-Golm, DEU) ,  HOEHNE Melanie (Max Planck Inst. of Molecular Plant Physiology, Potsdam-Golm, DEU) ,  FERNIE Alisdair R. (Max Planck Inst. of Molecular Plant Physiology, Potsdam-Golm, DEU) ,  STITT Mark (Max Planck Inst. of Molecular Plant Physiology, Potsdam-Golm, DEU)
資料名： Journal of Experimental Botany  (Journal of Experimental Botany)
巻： 68  号： 2  ページ： 283-298  発行年： 2017年01月 
JST資料番号： C0579A  ISSN： 0022-0957  CODEN： JEBOA6  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： イギリス (GBR)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： C4光合成をC3作物に導入するためには,複雑なC4経路がどのように作用するのかを解明する必要がある。本研究では,C4光合成における炭素フローを解明するために,トウモロコシにおけるδ13CによるCO2標識法による解析を行った。その結果,葉肉と維管束鞘の細胞特異的標識パターンの解析によって,CO2濃縮シャトルにおいて,ピルビン酸ではなく,リンゴ酸の細胞間拡散を引き起こす濃度勾配が明らかになった。また,アスパラギン酸,アラニンやホスフェートピルビン酸の細胞間濃度勾配が存在し,第二PEPCK型シャトルを駆動して,炭素の10~14%が維管束鞘に運ばれることが示された。カルビンサイクルとCO2濃縮シャトルとの間には迅速な炭素交換があり,炭素獲得量の約10%に相当することがわかった。一方,呼吸代謝へのC濃度シャトルにおける代謝産物プールからのC漏出はごくわずかであった。こうした結果から,カルビンサイクルとの間に存在する複数のシャトルがC4光合成に大きな柔軟性を与えていると考えられる。

シソーラス用語： トウモロコシ ,  *光合成 ,  *流動 ,  葉 ,  維管束系 ,  濃度勾配 ,  標識法 ,  膜タンパク質 ,  同位体存在比 ,  代謝経路 ,  炭酸同化 ,  代謝産物
準シソーラス用語： *C4光合成 ,  CO2濃縮シャトル ,  δ13C ,  安定同位体標識法 ,  維管束鞘 ,  *炭素フロー ,  葉肉 ,  Calvinサイクル

分類 (1件)： 光合成  (EB10020I)

タイトルに関連する用語 (8件)： トウモロコシ ,  C4光合成 ,  代謝物 ,  炭素 ,  フロー ,  標識化 ,  細胞型 ,  分画