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J-GLOBAL ID:201702238215646544   整理番号:17A0618381

カノニカルなWntおよびβカテニンシグナル伝達の表現型を模写する代替Wntアゴニスト

Surrogate Wnt agonists that phenocopy canonical Wnt and β-catenin signaling
著者 (17件):
資料名:
巻: 545  号: 7653  ページ: 234-237  発行年: 2017年05月11日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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Wntタンパク質ファミリーは,Wnt受容体frizzled(FZD)やその共受容体LRP5およびLRP6を介したβカテニン依存的なシグナル伝達を誘導することで,細胞の増殖や,幹細胞の分化および自己複製を調整し,細胞の運命決定やいくつかの組織の増殖や修復を調節する。19種類ある哺乳類のWntタンパク質は,10種類のFZD受容体と交差反応性を示し,これが,異なる生物学的機能の特定のFZD-Wntサブタイプ相互作用への帰属を複雑にしている。その上,Wntタンパク質は翻訳後にパルミトイル化修飾を受けており,これはWntの分泌,機能,FZD受容体との相互作用に不可欠である。このようなアシル化の結果,Wntタンパク質は非常に疎水性になり,精製のためには界面活性剤を必要とするため,組換えWntタンパク質を調整し利用する上で大きな障害となる。また,この疎水性は,Wntシグナル伝達の活性化やFZDサブタイプの機能的重要性の分子機構を明らかにすることや,治療薬としてWntタンパク質を使用することの妨げにもなっている。今回我々は,FZD5/FZD8特異的な結合ドメインや広範囲のFZD反応性結合ドメインを持ち,FZD-LRP5/LRP6ヘテロ二量体化を引き起こす水溶性の代替Wntアゴニストの開発について報告する。これらのWntアゴニストは,WNT3Aと同様に,FZD選択的な様式で特徴的なβカテニンシグナル伝達応答を引き起こして,マウスやヒトの初代培養間葉系幹細胞の骨形成細胞系譜への拘束を増強し,ヒトの広範なオルガノイド初代培養の増殖を支持した。さらに,これらの代替アゴニストは全身的に発現させることができ,マウス肝臓ではin vivoでWnt活性を示し,肝臓の代謝の空間的分離(zonation)を調節して肝細胞増殖を促進し,その結果,肝腫大が引き起こされた。これらの代替アゴニストは,カノニカルなWntシグナル伝達が,受容体のヘテロ二量体化を誘導する二重特異性リガンドによって活性化され得ることを実証している。さらに,脂質修飾されておらず容易に産生できるこれらの代替Wntアゴニストは,Wntシグナル伝達の機能研究や,再生医療におけるWntアゴニストのトランスレーショナルな応用の探索を促進する。Copyright Nature Japan KK 2017
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分類 (3件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
細胞生理一般  ,  生物学的機能  ,  発生と分化 

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