抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,省エネや生産性向上の観点から,炭酸ガスレーザ加工機に加えてファイバレーザ加工機が注目されている。三菱電機(株)のファイバレーザ加工機は,対象ワークサイズ2.5m×1.2m,3m×1.5m,4m×2m,6m×3m,発振器出力2kW~6kWの13機種のラインアップを揃えているが,市場では生産性向上のためにさらなる高出力化が求められている。このような市場動向に対し,当社は8kW発振器を搭載した新型レーザ加工機“ML 3015 eX-F80”を開発している。本稿では,新型レーザ加工機で導入している最新技術について述べる。当社は,発振器の更なる高出力化,光学技術の開発により,軟鋼中厚板の高速窒素切断を可能とした。これらの技術により,eX-F80では8kW発振器の出力を十分に活かすことが可能となり,薄板から中厚板の窒素切断と厚板の酸素切断まで加工速度の大幅な向上を実現した。軟鋼加工時のピアス時間を大幅に短縮可能なハイピークピアスと呼ばれる最新ピアス技術を開発した。eX-F80では本技術の適用により,軟鋼t19mmのピアス時間を従来比88%減の1.8秒,軟鋼t25mmのピアス時間を従来比84%減の4.0秒に短縮した。高出力発振器の搭載により,高反射材の高速・高品位加工が可能となり,その適用範囲が拡大しつつある。当社は,光学系の改良,加工ガス流の最適化により,面粗度,切断面テーパを大幅に改善した。eX-F80では従来技術と比較して,軟鋼t16mmの面粗度は約60%,切断面テーパは約90%改善し,炭酸ガスレーザと比較しても同等以上の切断面品質を達成した。