抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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確率論的リスク評価(PRA)は,原子力発電所,化学プラント,鉄道施設などの物理的システムの安全性についてのリスクを評価する上で有力な手法である。PRAの研究は米国の原子炉の安全性に関する研究の一環として,WASH-1400という暗号名(コードネーム)で1975年に公表された。爆発事故のような事故のタイプが特定された場合でも,その事故が発生するまでにはさまざまな経緯,シナリオ,一連の事象が存在する。リスクを定量化するためには,まずこうしたシナリオを列挙し,それぞれのシナリオを定量化しなければならない。情報セキュリティやプロジェクトマネジメントのエリアもこの点では物理的システムと同様である。本稿ではPRAのプロジェクトマネジメントへの適用を試みる。シナリオに基づくプロジェクト計画の破綻の定量化,すなわちコスト計画の破綻,品質計画の破綻,要員計画の破綻等プロジェクト計画の破綻のシナリオの定量化について論じる。本稿ではプロジェクト計画,特にプロジェクトのコスト計画破綻のケースに焦点を当てて,PRAの適用によるリスクの定量的評価について論じる。またPMとしてどうすべきであったか。どうすればプロジェクト計画の破たんを未然に防げたかについても論じる。(著者抄録)