抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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図学幾何学において3次元の立体図形を2次元で表現する手法(Projection)は非常に重要であるが,日本では「投影」と「投象」という2つの用語が用いられてきた。本論文では,前述した用語の利用に関する学術的な意味の違いに基づく説と,地理的な要因に基づく説を紹介した。まず,建築系で利用される第一角法ではProjection Planeが立体図形の後ろに存在するために,象(かたち)を面に投げるので「投象」,機械系図学で利用される第三角法では立体図形の前に存在するために,影を面に投げるので「投影」が利用されるという説を説明した。次に,日本にDescriptive Geometryが導入された時点で関東では「投影」,関西では「投象」と訳されたという説を示した。実際に現在東京大学では「投影」,京都大学では「投象」が用いられている一方で,1961年に東京大学で「投象」が用いられていたことがわかっており,最初は「投象」でその後各大学において用語が定着していった可能性も論じた。