抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,急速に少子高齢化が進んでいる。現役世代の健康寿命を増進させるために,病気の早期発見と生活習慣の改善をサポートする,予防医療を主眼にした個別ヘルスケアへの期待が高まっている。このような状況の中,先端のデバイス技術やICTを活用して自宅や診療所などで手軽に継続的に体の状態の指標をモニタリングする手段が有効と考えられる。そこで筆者らは,呼気中の生体由来のガス成分を調べて様々な疾病の早期発見を目指した呼気分析技術に注目し,呼気センサーシステムを開発した。本稿では,呼気に必ず含まれている物質であるアンモニアを区別して検知できる呼気センサーシステムについて説明する。半導体材料である臭化第一銅にアンモニアガス分子を選択的に吸着させる独自の検知メカニズムにより,ほかの生体由来のガスに対して3桁以上高い選択比でアンモニアガスを検出することに成功した。開発したガスセンサーデバイスを呼気センサーシステムに搭載することで,苦痛を伴う採血なども必要なく,体温計のような手軽さで生活習慣による息の成分の変動を継続的に調べることが可能となった。(著者抄録)