抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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コンピュータシステムで取り扱われるデータ量の増大により,ストレージシステムには,データを効率的に格納することが求められている。効率化のための一つの方法として,重複排除によるデータ量の削減が挙げられる。この処理により,同じデータを持つブロックが複数存在する状態を解消することができるため,限られた容量のストレージデバイスを有効活用できることが期待される。一方で,重複排除処理はブロックの同一性を判断するために,一般的にはハッシュ計算を用いており,書き込みと同時にインラインに重複排除を行うと,その分の処理時間が書き込みレイテンシに上乗せされてしまう問題がある。特に,近年採用が進んでいるフラッシュメモリに代表される高価かつ応答の高速なデバイスを用いたシステムの場合,インライン重複除去の価値が高い一方で,重複除去によるレイテンシ悪化の影響が相対的に大きくなる。この問題を解決するために,一時的にデータをキャッシュあるいはストレージに置いたうえで書き込み完了応答を返す手順を用いることも可能であるが,その場合には後で非同期に処理を行わなければならず,最終的な処理コストが高くなり,性能が低下する可能性がある。そこで本稿においては,目標とするシステムI/O性能の達成と書き込みレイテンシ短縮を両立させるために,二種類の異なる重複排除手順を備えたシステムを用いて,状況に応じて最適な手順を選択する手法を提案および評価する。(著者抄録)