抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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BeiDou航行衛星システム(BDS)B1-IまたはGPSの荒い捕捉(C/A)コードによって使用される短い拡散コードは,それぞれの単一のコンステレーション内における信号間の望ましくない相互相関を全体的に引き起こす可能性がある。このGPS対GPSまたはBDS対BDSの相関は自己干渉と呼ばれる。 BDS媒体地球軌道(MEO)および傾斜静止軌道(IGSO)衛星,即ち余分なNeumann-Hoffmann(NH)コードによって送信されるB1-I信号固有の特徴を考慮して,GPS C/Aコード自己干渉モデルを拡張し,BDS B1に関する自己干渉モデルを提案する。現在,BDS自己干渉に関する解析的モデルはなく,単純な3パラメータ解析モデルが提案されている。このモデルは,スペクトル分離係数(SSC)を計算し,SSCを等価ホワイトノイズ出力レベルに変換し,これを使用して有効キャリア対ノイズ密度比を計算することによって得られる。信号に埋め込まれた周期定常性は,B1-I自己干渉を予測する際に提案されたモデルにおける追加の精度を提供する。モデルを検証するために,ハードウェアシミュレータによるデータを使用する。自己干渉効果が所望の信号と望ましくない信号との間の差分ドップラーがゼロである場合に最も顕著であるという知見を含む典型的なBDS受信機に対する自己干渉の影響を示すために,ソフトウェアシミュレータによるデータを使用する。シミュレーション結果によれば,1つの望ましい信号上に2つの望ましくない拡散コードのみが原因で発生する総ノイズは,C/N
0(キャリア対ノイズ密度比)の極端な条件(約20dB-Hz)下で受信機のノイズフロアを3.83dBだけ上げる可能性があることが分かった。この集約ノイズは,低C/N
0(15~19dB-Hz)条件下でコード追跡の標準偏差を11.65m増加させる可能性があるため,高感度アプリケーションでは避ける必要がある。得られた結果はBeidouシステムを参照しているが,ここで明らかになった短いコードの主な弱点は,他の衛星航行システムにも有効である。(翻訳著者抄録)