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J-GLOBAL ID：201702243636077615   整理番号：17A1543052

樹木の成長応力とその関連問題

Tree growth stress and related problems

著者 (4件)： GRIL Joseph (Univ. Montpellier, Montpellier, FRA) ,  JULLIEN Delphine (Univ. Montpellier, Montpellier, FRA) ,  BARDET Sandrine (Univ. Montpellier, Montpellier, FRA) ,  YAMAMOTO Hiroyuki (Nagoya Univ., Nagoya, JPN)
資料名： Journal of Wood Science  (Journal of Wood Science)
巻： 63  号： 5  ページ： 411-432  発行年： 2017年 
JST資料番号： L3386A  ISSN： 1435-0211  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： ドイツ (DEU)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 樹木の成長応力の話題は,樹木のバイオメカニクスや生態生理だけでなく,木材工学の分野においても興味深いことである。ここでは,我々の研究で得られた結果と入手可能な学術論文の結果に基づき,樹木の成長応力とそれに関連する問題についてレビューする。生育中の樹木における静荷重増加と細胞壁成熟の複合効果から生ずる樹木の成長応力は,成長する幹の強度を増強し,その成長方向を制御することによって生体力学的機能を充実させる。木部形成後の成熟応力の値は,幹外周部での解放歪の瞬間的測定により決定できる。樹木の伐採後に,残留応力が存在すると,運材や製材中に加工欠陥が発生し,収穫された資源の最終歩留りが低下することがある。林木資源の用材利用を考えたときには,大きな成長応力による材の割れや反りに対する対応が必要である。熱処理は可能な対策の1つであり,生材の加熱は,粘弾性が固定された成長歪の湿熱回復に影響し,その後の乾燥の影響を相殺する傾向がある。丸太の煙乾燥などの方法は,合理的なコストでの加工歩留りを高めるための対策と考えられる。

シソーラス用語： *樹木 ,  *植物成長 ,  *応力 ,  生体力学 ,  静荷重 ,  細胞壁 ,  成熟 ,  特性 ,  歪 ,  木材 ,  乾燥 ,  木材加工 ,  熱処理 ,  *残留応力 ,  粘弾性 ,  湿熱処理 ,  *成長応力 ,  生材 ,  木材乾燥 ,  生体力学的特性 ,  *植物生理 ,  膜 ,  生体膜 ,  機械的性質
準シソーラス用語： 生体力学特性

分類 (2件)： 森林植物学  (FF02020E) ,  木材の性質・構造  (FF05020Z)

引用文献 (140件)：

• Thibaut B, Gril J (2003) Growth stresses. In: Barnett JR, Jeronimidis G (eds) Wood quality and its biological basis. Blackwell, Oxford, pp 137-156
• Moulia B, Coutand B, Lenne C (2006) Posture control and skeletal mechanical acclimation in terrestrial plants: implications for mechanical modeling of plant architecture. Am J Bot 93:1477-1489
• Gordon JE (1978) Structures, or why things don’t fall down. Penguin Books, Harmondsworth
• Gril J, Thibaut B (1994) Tree mechanics and wood mechanics. Relating hygrothermal recovery of green wood to the maturation process. Ann Sci For 51:329-338
• Gardiner B, Barnett J, Saranpää P, Gril J (2014) The biology of reaction wood. Springer, Berlin

タイトルに関連する用語 (2件)： 樹木 ,  成長応力