抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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電子情報通信におけるシステム・数理領域では現実の課題を数理的に扱えるモデルに変換し,数理的処理を行って現実の課題にフィードバックさせることで課題を解決する。本論文では,1)現実問題と全く同じモデルの作成が困難なこと,2)モデル化された問題が数学的に最適に解けることが少ないことという問題点を説明し,研究を進める上で論理を組み立てて表現する手法が不可欠なことを論じた。特に,研究成果における数値的な優位性の主張よりも,結果に対する納得性のある説明を行うことが重要であり,提案する手法の構造的傾向と代表的なデータに対する数値的な結果の傾向を組み合わせて,論理を組み立てると説得力が増す。そうした表現法はシステム・数理領域の研究成果を残すためだけでなく,研究者・技術者が報告書,提案書,計画書を記述するにも役立つ。具体的には,i)課題が書かれていない,あるいは予め設定した課題が解かれていないこと,ii)文のつながりに飛躍や相反などがあること,iii)唐突に別の主張を行うような省略があること,iv)実験を含めた評価での評価軸が評価方式と不一致であること,v)実験による数値的評価と提案する手法との関連性に注意した論理構築が必要なことを指摘した。