抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
日本の陸上ウィンドファームでは複数台の大型風車を山岳地域に集中的に建設するので,風車相互の影響で全体の発電電力量が低下しないように風車の離隔距離を適切に決定する必要がある。本論文では,数m~数km程度の狭域スケールで時間的かつ空間的に変動する非定常な風況場を再現するために,乱流モデルにラージ・エディ・シミュレーションを採用した数値風況予測モデルRIAM-COMPACTによる風車ウエイクの解析について述べた。まず,回転する風車ブレードはアクチュエータ・ライン・モデルでモデル化し,最適周速比4.0,出力係数約0.3の風車を風車対象として,1)流入変動,2)温度成層の影響を調べた。次に,風車遠方における速度シアーの不安定性に起因して発生すると推測される風車遠方におけるウエイクのゆらぎ,及び風車に侵入する気流の風向を連続的に変化させた場合の風車ウエイクの蛇行を模擬した。さらに,何十台もの風車群を対象として数値風況シミュレーションを実施するのは現実的でないので,回転する風車ブレード領域に抵抗モデルを採用する方法を開発しており,北九州響灘地区に大規模・洋上風力発電が導入された場合の予備調査を行った。その結果,30基の風車群内では風車ウエイクの相互干渉が存在し,既存の陸上風車群に与える影響も確かめられた。