抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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広島県福山市内を流れる芦田川は1920年代に改修を受け,流域が変更されている。また同平野では,江戸末期や最近においても用地整備を目的とした埋め立てが行われてきた。こうした旧河道や埋立地は,大地震の際に液状化が生じる危険をはらむ。本稿では,液状化リスクの評価を意図して福山平野における常時微動の卓越周期測定を実施した結果について報告する。公園を中心にして175箇所で常時微動観測を行った。測定データにFFTを適用し,振幅スペクトルからH/Vスペクトル比を求め,その結果から卓越周期の空間分布を描き出した。福山平野の中心付近には約0.11秒と突出して短い卓越周期が認められ,この地下にかつての岩礁が残っているものと推測された。これを別にすると,全体にわたり0.34秒から0.46秒の範囲内にあり,南東に向かって延びていく卓越周期分布が得られた。こうした分布は,かつての干拓事業による埋め立ての結果を反映したものであると考えられる。