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J-GLOBAL ID：201702247563529842   整理番号：17A0587555

呼吸パイロクロア格子上の反強磁性Heisenbergスピンの理論

Theory of antiferromagnetic Heisenberg spins on a breathing pyrochlore lattice

著者 (1件)： TSUNETSUGU Hirokazu (Univ. Tokyo, Kashiwa, JPN)
資料名： Progress of Theoretical and Experimental Physics (Web)  (Progress of Theoretical and Experimental Physics (Web))
巻： 2017  号： 3  ページ： WEB ONLY  発行年： 2017年03月 
JST資料番号： U0548A  ISSN： 2050-3911  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： イギリス (GBR)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 呼吸パイロクロア格子上のスピンS>1/2を持つ反強磁性Heisenberg模型に対して,スピン一重項を調べた。そこでは4面体単位が弱く結合し,交換定数は二つの値0<J’≪Jを持つ。基底状態はJ’=0において熱力学的縮退を持ち,この縮退の持ち上げに付随した格子対称性の破れを調べた。一般のスピンSに対してJ’に関する3次の摂動を行うと,有効ハミルトニアンは擬スピンτの3個の4面体相互作用の形を持つことが分かる。これはS=1/2に対して以前導いたものと同一であり,それらの行列要素を一般のSに対して計算した。この有効ハミルトニアンに対して,その平均場基底状態を求め,S=1/2と1の場合に格子対称性の破れの可能性を調べた。S=1/2の場合と対照的に,共役場に対するτの応答は内部空間においてZ₂対称性を持ち,これが平均場基底状態を安定化する。平均場基底状態は格子対称性の破れに関連するスピン相関の特徴的な空間パターンを持つ。スピン構造因子S(q)を計算し,等方部分と同程度の振幅の対称性の破れ部分を持つことを見いだした。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *酸化鉱物 ,  *Heisenberg模型 ,  *反強磁性 ,  スピン系 ,  一重項 ,  基底状態 ,  *対称性の破れ ,  有効ハミルトニアン ,  平均場近似 ,  安定化 ,  スピン相関 ,  構造因子
準シソーラス用語： パイロクロア ,  スピン一重項 ,  擬スピン

分類 (1件)： 磁性理論  (BM06020X)

引用文献 (22件)：

• C. Lacroix, P. Mendels, and F. Mila (eds.), Introduction to Frustrated Magnetism (Springer, NewYork, 2011).
• H. T. Diep (ed.), Frustrated Spin Systems (World Scientific, Singapore, 2013), 2nd ed.
• S. Sachdev, Quantum Phase Transition (Cambridge University Press, Cambridge, 1999), chap. 13.
• C. Lhuillier and G. Misguich, Introduction to Quantum Spin Liquids, in Introduction to Frustrated Magnetism, eds. C. Lacroix, P. Mendels, and F. Mila (Springer, NewYork, 2011), and references therein.
• I. Affleck, T. Kennedy, E. H. Lieb, and H. Tasaki, Commun. Math. Phys. 115, 477 (1988).

タイトルに関連する用語 (6件)： 呼吸 ,  パイロクロア ,  格子 ,  反強磁性 ,  スピン ,  理論