抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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萌芽的技術は社会で共有されるイメージによって発展の方向性が大きく左右されるので,メディア空間での語られ方は将来のそのあり方にも影響を与える可能性がある。本論文では,人工知能(AI)の技術発展の方向に主体的に働きかける手掛かりを得るために,1)新聞,2)オンラインニュースのコメント欄,3)ソーシャルメディア(Twitter)での人々の語りを考察した。1)は「いま,社会で何を議論すべきか」という議題設定の力が強く,2016年7月~2017年6月の全国紙4紙で「人工知能」,「AI」の語を含む記事における潜在的トピックを抽出した。その結果,i)事業戦略,ii)情報化,iii)データ活用,iv)経済,v)囲碁・将棋,vi)医療,vii)自動運転の課題を表象していることがわかった。次に,2)としてYahoo!ニュースのコメント欄の単語頻度データからワードクラウドを生成したところ,人間,仕事,自分,機械といった単語が目立ち,AIの発展によって起こり得る社会変化による人間への影響に注目した反応が表出したと考えられた。また,2017年3~4月に3)に投稿された「人工知能」,もしくは「AI」の単語を含む投稿からインフルエンサネットワークを作成し,社会的イメージの現在を知るのに適した「ネタ」クラスタを吟味する有効性を論じた。