抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本の水道は,三つの大きな課題に直面している。一つ目は,水需要が減少していく状況で,どのようにダウンサイジングして健全な経営を進めていくかである。二つ目は,災害対策の不備であり,大量建設時代に建設を進めた水道管は,耐震性能が無いことは,自明である。三つ目は,大量建設時代の管の更新が進まず,老朽化が年々進行し,水道サービスの維持が難しくなることである。そこで,水道事業体の非効率性の尺度として,水道の無効率に注目して,その現状を俯瞰し,無効率が高い事業体の特徴を分析した。水道の無効率は,給水量から有効水量を差し引いた水の割合であり,主に漏水量と考えられ,無効率が高い水道事業体には何か問題があると推定される。本稿では,埼玉県を対象として,無効率の高い事業体の公開された経営データから算出できる指標について考察した。埼玉県の水道統計を基に,無効率の高い事業体に共通する特徴を調べた。無効率の高い事業体は人口減少が進んでおり,財政力も弱く補助金頼みの行政となっている。管路長当たりの収益が低い事業体では,無効率が高くなっている。