抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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二酸化炭素回収貯留技術(CCS)の大規模化,商用化に向けた課題の一つとして,CO
2の圧入に伴って上昇する貯留層内圧力の問題がある。CO
2貯留層は堆積構造の不均質性などによって有限な体積を有すると考えられるため,大量のCO
2を圧入すると次第に貯留層全体の圧力が上昇することが指摘されている。その場合,貯留層圧力の上昇に伴って圧入レートを維持するためには,CO
2圧入圧も上げる必要があるが,それはある許容圧力(地層の破壊圧など)で制約される。したがって,貯留プロジェクトで必要な圧入レートを長期的に維持するためには,貯留層内の圧力の抑制方法が必要になる。本研究では,CO
2の圧入による圧力上昇を抑制する方法として,圧入に先立って揚水して予め貯留層圧を低下させてから圧入を開始する手法(デュアルモード坑井)と,圧入と並行して別の坑井で揚水する手法(圧力緩和井)の2手法を検討した。ケーススタディーとして,既存の大規模貯留層モデルを用い,上記の手法の効果を検討した。その結果,デュアルモード井の効果が貯留層の体積に大きく依存すること,ならびに,今回の条件においては圧力緩和井が貯留層圧力上昇の抑制と圧入レートの維持に有効であることなどが分かった。(著者抄録)