抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本研究では,福岡県内の最終処分場関連水について,有機物指標(COD,BOD及びTOC)を比較し,その特異性を調査した。その結果,TOCとCODには直線関係が認められたが,TOCとBODには明確な関係性が認められなかった。要因として,硝化細菌によるBODの増加影響が推察された。次に,有機物指標及び無機イオン成分を複合的に用い,最終処分場関連水の水質特性による分類と水質評価への応用を試みた。主成分分析及びクラスター解析の結果,最終処分場の関連水は,汚濁の程度及び有機性・無機性成分のバランスによって7つのグループに分類することができた。全試料の平均値に対する各グループの平均値を算出して指標化した水質項目のレーダーチャートを作成したところ,主成分得点に基づく7つのグループの成分型とレーダーチャートの形状は一致しており,水質の類似性を視覚的に捉えることが可能であった。さらに,最終処分場で硫化水素が発生した時期の浸透水では,有機物指標の値が高い特徴的なレーダーチャートが示された。これらの結果から,本研究で用いた水質の評価手法は,最終処分場の適正管理に寄与するための水質特性の把握に有効と考えられる。(著者抄録)