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J-GLOBAL ID:201702250473814940   整理番号:17A0492671

単核Hi-C法によって,卵母細胞から受精卵への移行期の独特なクロマチン再編成が明らかになった

Single-nucleus Hi-C reveals unique chromatin reorganization at oocyte-to-zygote transition
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巻: 544  号: 7648  ページ: 110-114  発行年: 2017年04月06日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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クロマチンは受精後に再プログラム化されて,新しい生物体を作る能力を備えた分化全能性の接合子を生じる。接合子では,卵母細胞から受け継がれた母性ゲノムと精子によって提供された父性ゲノムが別個の半数体核として共存している。エピジェネティックな状態の異なるこれら2種類のゲノムが,空間的にどのように編成されているかは,ほとんど分かっていない。既存の3C法(chromosome conformation capture)に基づく方法は,細胞数が少ないため卵母細胞と接合子には適用できない。今回我々は,少数しか得られない種類の細胞のクロマチン3D構造を調べるため,検出できる細胞当たりの結合がそれまでの方法の10倍以上にもなる単核Hi-C法(high-resolution chromosome conformation capture)を開発した。本論文では,マウスにおいて卵母細胞から受精卵への移行期に,クロマチン構造に独特な再編成が起こり,単一接合子内の父性核,母性核が異なるクロマチン構造を持つことを明らかにする。ゲノム全体で平均すると,個々の卵母細胞にコンパートメント,トポロジカル関連ドメイン(TAD),ループなどのゲノム構造の特徴が存在するが,1座位当たりの各特徴の存在は細胞によって異なる。メガ塩基以下のレベルでは,確率論的な結合のクラスターがTADの境界を越えて生じ得るのが観察されるが,平均するとTAD内部である。注目すべきことに,接合子の母性クロマチンにはTADとループは見られるがコンパートメントは存在しないので,これらは生成機序が異なることが示唆される。これらの結果から,接合子の核の全体的なクロマチン構造が,他の間期細胞とは根本的に異なることは明らかである。このような接合子クロマチンの「基底状態」を理解することが,分化全能性状態への細胞の再プログラム化を解明する手掛かりになるかもしれない。Copyright Nature Japan KK 2017
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分類 (3件):
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遺伝学研究法  ,  遺伝子の構造と化学  ,  細胞構成体一般 

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