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J-GLOBAL ID:201702250685796864   整理番号:17A0601527

樹皮の成分とその化学的利用

著者 (1件):
資料名:
巻: 12  号:ページ: 1-7  発行年: 2017年04月20日 
JST資料番号: L7533A  ISSN: 1880-5426  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 短報  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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樹皮には木材には見られないユニークな成分的特性があるため,樹皮の成分,特にスギ樹皮成分とその利用法について研究を行ってきた。今回,樹皮成分の分析法の見直しを行い,数種の国産樹種の樹皮成分について再調査を行った。その結果,国内産5樹種,アカマツ,カラマツ,スギ,ブナおよびミズナラの樹皮成分の組成は,広葉樹2樹種で比較的多量の灰分量が認められ,エタノール-ベンゼンおよび1%水酸化ナトリウムによる逐次抽出物の合計は,樹皮乾燥重量に対して40~60%を占め,樹皮成分の約半分が抽出可能であることが示された。その中にはスベリン由来分解物および縮合型タンニン変性物が含まれていた。次いで,スギ樹皮テルペノイド成分の分析および生理活性に関する検討を行った。スギ樹皮成分の植物病原菌(リンゴ斑点落葉病菌,イネいもち病菌,シバブラウンパッチ病菌,キュウリつる割病菌)に対する抗真菌作用については,いずれも対照培地の50~80%程度の阻害効果が観察され,抗真菌作用が認められた。主として有機溶媒抽出物,なかでもヘキサン抽出物がスギ樹皮の抗菌活性に寄与していると考えられたため,主要成分8種を単離した。単離された物質はいずれもジテルペンであり,6種のアビエタン型骨格を有する化合物,フェルギノール,イゲストール,クリプトジャポノール,6α-ヒドロキシスギオール,スギオールおよび7-ヒドロキシ-11,14-ジオキソ-8,12-アビエタジエンおよび2種のピマラン型骨格を有する化合物,イソピマロールおよびイソピマル酸であった。特に主要なフェルギノールの抗酸化活性について実用的利用可能性を評価するとともに,抗酸化作用の発現メカニズムに関して検討を行った。その結果,フェルギノールは油脂中における抗酸化力が高く,実用レベルにあると判断された。原木丸太の5~10%を占める樹皮を原料として付加価値の高い利用法を開発することができれば,それ自体が国産材利用戦略を進めていくための原動力の1つになると思われた。
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木材化学  ,  樹皮,その他の林産物  ,  菌類による植物病害  ,  化学的防除 
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