文献
J-GLOBAL ID:201702252538423612   整理番号:17A0933120

山梨県東部のテンの食性の季節変化と占有率-順位曲線による表現の試み

Food habits of the Japanese marten at Uenohara, eastern Yamanashi, central Japan
著者 (3件):
資料名:
巻: 57  号:ページ: 1-8(J-STAGE)  発行年: 2017年 
JST資料番号: Y0375A  ISSN: 0385-437X  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
山梨県東部の上野原市郊外に生息するホンドテンMartes melampus melampus(以下,テン)の食性は明瞭な季節変化を示した.平均占有率は,春には哺乳類33.0%,昆虫類29.1%で,動物質が全体の60%以上を占めた.夏には昆虫類が占める割合に大きな変化はなかったが,哺乳類は4.7%に減少した.一方,植物質は増加し,ヤマグワMorus australis,コウゾBroussonetia kazinoki,サクラ類(Cerdus属とPadus属を含む)などの果実・種子が全体の58.8%を占めた.秋にはこの傾向がさらに強まり,ミズキCornus controversa,クマノミズキCornus macrophylla,ムクノキAphananthe aspera,エノキCeltis sinensis,アケビ属Akebiaなどの果実(46.4%),種子(34.1%)が全体の80.5%を占めた.冬も果実・種子は重要であった(合計67.6%).これらのことから,上野原市のテンの食性は,果実を中心とし,春には哺乳類,夏には昆虫類も食べるという一般的なテンの食性の季節変化を示すことが確認された.ただし,以下のような点は本調査地に特徴的であった;1)春に葉と昆虫類も利用すること,2)秋に甲殻類も利用すること,3)秋に利用する果実の中に,他の多くの調査地でよくテンが利用するサルナシActinidia argutaがほとんど検出されないこと.占有率-順位曲線は,ある食物品目の糞ごとの占有率を上位から下位に配する.これにより,同じ平均値であっても一部の占有率が大きくて他が小さいか,全体に平均値に近い値をとったかなどの内容を表現することができる.今回の結果をこれで表現すると,1)夏,秋,冬の果実・種子のように多くの試料が高い値をとって低順位になると急に減少する,多くのテン個体にとって重要度の高い食物品目,2)春の哺乳類や春,夏の昆虫類のように直線的に減少する,占有率に偏りのない食物品目,3)春の支持組織や果実・種子,秋の甲殻類や昆虫類,冬の昆虫類や葉のように,一部の試料だけが高い値をとり,多くの試料は低い値になる食物品目の3パターンがあることが示された.これには食物の供給状態やテンの選択性などが関連することを議論した.(著者抄録)
シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

準シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

分類 (2件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
個生態学  ,  生態系 

前のページに戻る