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J-GLOBAL ID：201702254225207400   整理番号：17A0552139

ガラス状Langmuir重合体膜を湿度上昇が軟化させ得る二機構 重合体物質の可塑化と蒸発冷却効果の抑制

Increased humidity can soften glassy Langmuir polymer films by two mechanisms: plasticization of the polymer material, and suppression of the evaporation cooling effect

著者 (6件)： Kim Hyun Chang (School of Chemical Engineering, Purdue University, West Lafayette, Indiana 47907, USA. [e-mail]) ,  Choi Yun Hwa ,  Bu Wei ,  Meron Mati ,  Lin Binhua ,  Won You-Yeon
資料名： Physical Chemistry Chemical Physics  (Physical Chemistry Chemical Physics)
巻： 19  号： 16  ページ： 10663-10675  発行年： 2017年 
JST資料番号： A0271C  ISSN： 1463-9076  CODEN： PPCPFQ  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： イギリス (GBR)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： ガラス状Langmuir重合体膜は高圧縮すると表面圧が急速に増加する。この表面圧の増加は高相対湿度で典型的に軽減される。この現象の由来を理解するためバルクのガラス転移点が似た4種の重合体:ポリ(d,l-乳酸-co-グリコール酸)(PLGA,T_g≒45°C),ポリ(酢酸ビニル)(PVAc,T_g≒41°C),ポリ(メタクリル酸n-プロピル)(PnPMA,T_g≒41°C),ポリ(ステアリン酸ビニル)(PVS,T_g≒47°C,T_m約47°C)について相対湿度の表面圧-面積の等温変化に対する効果を調べた。バルク材料のPLGAとPVAcとは水に不溶だが少し吸湿性がある:これら重合体のバルクのガラス転移点は高湿度の条件では低くなった。これから類推できるようにLangmuirPLGA及びPVAc膜の表面圧は高相対湿度で相当低くなり,従って主として重合体に対する湿度の可塑化効果に帰することができる。しかしX線反射率(XR)測定では湿度はLangmuir重合体膜の分子レベルの構造には余り影響しないことが分った。興味深いことにPnPMAはバルクのガラス転移点が湿度のレベルに影響されない一方,PnPMAから形成されたLangmuir膜は高湿度で表面圧が大きく減少した。この結果が表面圧測定に係る実験のためではないことを確かめた:湿度は空気-重合体-水の界面でのWilhelmyプローブの濡れ性に影響を及ぼすことはない。LangmuirPnPMA膜の湿度依存挙動はもっぱら相対湿度の水の蒸発速度,従って重合体膜表面の温度への効果だけで説明が可能である:高湿度が水の蒸発を遅らせて重合体で覆われた界面の温度を上昇させ,結果重合体膜を軟化させる。30~40%から85~90%まで相対湿度を上げるとPnPMA表面圧に対してこのシステムの温度を2°Cだけ高くしたのと同じ効果があることを実験で確認した。伝熱と物質移動の解析でこの報告が支持される。LangmuirPVS膜はPLGA,PVAc,PnPMAのシステムと全く異なる挙動を示した;PVSは空気-水界面で孤立した二次元結晶子ドメインを形成し,その表面圧-面積挙動は空気-水界面に拡がったコロイド粒子の挙動に等しい。湿度はPVSの表面圧にPnPMAの場合に似た機構によって影響するようである。Copyright 2017 Royal Society of Chemistry All Rights reserved. Translated from English into Japanese by JST

シソーラス用語： *Langmuir膜 ,  ガラス状態 ,  *表面圧 ,  等温線 ,  *相対湿度 ,  *水分依存性 ,  温度依存性 ,  *共重合体 ,  ガラス転移点 ,  可塑化 ,  等温過程 ,  反射率 ,  分子構造 ,  蒸発速度 ,  表面温度 ,  気液界面 ,  高分子膜 ,  脂肪族アルコール ,  脂肪族カルボン酸 ,  ヒドロキシ酸 ,  脂肪酸 ,  エノールエステル ,  ビニル化合物 ,  不飽和アルコール ,  第二アルコール
準シソーラス用語： X線反射率 ,  空気/水界面 ,  表面圧-面積等温式

分類 (2件)： 液-気界面  (CB12020U) ,  高分子固体の力学的性質  (CG02023D)

物質索引 (5件)： グリコール酸 ,  ステアリン酸ビニル ,  メタクリル酸プロピル ,  酢酸ビニル ,  乳酸

タイトルに関連する用語 (8件)： ガラス ,  重合体 ,  湿度 ,  軟化 ,  物質 ,  可塑化 ,  蒸発 ,  冷却効果