抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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与那国島は,日本最西端に位置し,生物多様性が著しく固有種や固有亜種も多く,その中には希少種も多く含まれる。与那国島の昆虫として有名なヨナグニサンは,ヤママユガ科の仲間で,世界最大級の蛾である。食草は,キールンカンコノキやフカノキの葉を主な食餌にしていると考えられる。ヨナグニサンの雌成虫は,交尾が終わると食餌植物の裏面縁近くに数個ずつ産卵する。幼虫は,6齢で老熟すると葉を綴り合わせ,内側に繭を作る。与那国島は,淡水が豊富な島であり,水生昆虫が多く生息する。固有種であるナカジマツブゲンゴロウ,ヨナグニスジヒラタガムシ,ヨナグニシジミガムシは,山間部の沢や沼地に生息している。タイワンオオミズスマシやトゲアシアメンボは,林に囲まれた沢で見られる。エサキタイコウチは,与那国島だけに生息する。タイワンタイコウチは,減少しているようで目撃情報もかなり少ない。ヨナグニサンの島言葉であるアヤミハビルを冠した町立の自然史博物館では,希少種保全に関する普及活動も行っている。