抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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建物を地震動から絶縁する「アイソレータ」機能を,トライボロジー的に(摩擦を小さくして)すべり機構を用いて実現する「すべり支承」技術を紹介した。免震装置を構成するアイソレータとダンパーの種類を述べたのち,すべり支承のすべり材の表面処理に使用されるPTFE(四フッ化エチレン樹脂)の潤滑性を高めるメカニズムについて説明した。すべり支承の製品化の事例として,昭和電線デバイステクノロジー製の「剛すべり支承」(地震時の摩擦係数0.046を達成)と新日本住金エンジニアリング製の「低摩擦弾性すべり支承」(基準動摩擦係数0.01)を紹介した。次に,日本建築学会の最近の大会で発表された,さらなる低摩擦化により免震性能を高める研究開発の一端を紹介した。1)すべり型免震支承における動特性推定を目的に,低摩擦材料のモリブデンを溶射施工,さらにショットブラスト処理による表面粗さを調整による摩擦係数のコントロールで,すべり支承の応答性を考察した。2)高摩擦弾性すべり支承ゴム部の繰り返し変形と弾性すべり支承の連続加振実験を行い,性能変化率および耐久性を確認した。3)弾性すべり支承および回転機構を付与した弾性すべり支承の支持点傾斜角(火移転角)の影響を把握するために,圧力測定フィルムを用いてすべり面の接触状態を確認した。