抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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水平な隣接円柱周りの膜沸騰は過熱面を覆い,そのことは気相の熱伝導率が低いために,過熱面からの熱流を妨げる。曲面では気泡合体が容易なことから,水平円柱面上の膜生成は,平坦面の場合よりも低い過熱度で発生する。本研究は,ドライアウトに至る,界面相互作用を実現するために,飽和水プール中の高温水平円板周りの膜沸騰を,数値的に調査した。CFDはANSYS Fluentを用いて実行し,QUICKプロファイルの仮定と,PRESTOスキーム,PISOアルゴリズムが導入された。運動量保存式中に相変化によるソース項を導入するために,VOFに基づく有限体積離散化が実施された。本研究の調査対象は,外径10mmの水平円柱群周りの膜沸騰で,過熱度10°Cから70°Cまで調査した。最初に,異なる表面温度で,単一円柱まわりの膜沸騰が模擬されて,高速膜成長とそれに続く浮力による気泡放出を調べた。速度分布と等温線を用いて,気泡分離に及ぼす膜流動の効果が記述された。続いて,3種類の異なるスタック配置の複数円柱に拡張された。隣接膜の相互作用が調査され,円柱間の垂直相互作用は,上側円柱に比して,下側円柱での気泡放出の抑制につながることを示した。また水平相互作用により,気泡は相互に引き合い合体する。ただし,円柱間のピッチと,表面温度が良好に保たれることが条件となる。例示として,垂直および水平ピッチが保持された,オフセット4円柱スタックは,最下位円柱中の,横方向蒸気親和力と気泡抑制の両方を,同時に可能にすることを示した。