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J-GLOBAL ID:201702255650435699   整理番号:17A1700650

ALKBHを介したDNAの脱アルキル化修復に特異的なユビキチン依存性シグナル伝達軸

A ubiquitin-dependent signalling axis specific for ALKBH-mediated DNA dealkylation repair
著者 (22件):
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巻: 551  号: 7680  ページ: 389-393  発行年: 2017年11月16日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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DNA修復は,さまざまな種類のDNA損傷が持つ細胞毒性や変異原性の影響を防ぐために不可欠であり,損傷の種類に応じて異なる経路が感知し,特異的な修復因子を動員する。いくつかの種類のゲノム損傷の修復については生化学的機構が詳しく解明されているが,修復の引き金となる上流のシグナル伝達経路が明確に分かっているのは,二本鎖切断やDNA鎖間の架橋など,特定の損傷だけである。アルキル化剤による化学療法は最も広く使われているがんの全身療法の1つであり,また環境中の化学物質がDNAアルキル化を引き起こすこともあるため,DNAのアルキル化損傷の認識と修復に関わる上流のシグナル伝達の解明は非常に重要である。今回我々は,ヒトの細胞には,アルキル化によって生じた損傷を感知するこれまで知られていなかったシグナル伝達機構が備わっていることを明らかにする。アルキル化修復複合体ASCC(activating signal cointegrator complex)は,細胞のアルキル化剤への曝露特異的に,特有の核内凝集体(foci)に移動することが分かった。これらの凝集体はアルキル化ヌクレオチドと関連し,伸長中のRNAポリメラーゼIIやスプライシング構成因子と空間的に一致する。この修復複合体の適切な動員には,サブユニットASCC2のCUE(coupling of ubiquitin conjugation to ER degradation)ドメインによるK63結合型ポリユビキチン鎖の認識が必要である。このサブユニットを失うと,アルキル付加物の修復反応速度が遅くなり,アルキル化剤に対する感受性が上昇するが,他のDNA損傷に対する感受性は上昇しない。我々は,このASCC経路の上流のユビキチンシグナル伝達を担うE3リガーゼは,RNF113A(RING finger protein113A)であることを突き止めた。X連鎖性裂毛症の患者の細胞(RNF113A遺伝子に変異がある)はASCC凝集体を形成できず,アルキル化剤に過剰な感受性を示す。このように今回の研究で,アルキル化損傷を修復するために特異的に誘導されるこれまで知られていなかったユビキチン依存性経路の存在が判明し,X連鎖性裂毛症の分子基盤が明らかになった。Copyright Nature Japan KK 2018
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分類 (4件):
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核酸一般  ,  付加反応,脱離反応  ,  蛋白質・ペプチド一般  ,  細胞生理一般 

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