抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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岩手県南部北上帯の早池峰-宮守オフィオライトはオルドビス紀に沈み込み帯で形成されたことがこれまでの研究で示されている。本研究は,早池峰-宮守オフィオライトのアルミナスピネル層群のかんらん岩について組織観察,結晶方位解析,主要元素組成分析を行い,起源について考察を行った。研究対象とした8試料のうち,2試料はハルツバージャイト,4試料はレルゾライト,2試料はウェールライトであった。鉱物主要元素組成分析の結果,8試料のうち6試料がマントルかんらん岩の部分溶融トレンド(OSMA)の範囲にプロットされ,部分溶融の程度が低いかんらん岩であると判断され,島弧的なメルトの影響を受けておらず,背弧起源のマントルかんらん岩の特徴を持つと考えられる。結晶方位解析の結果,マントルが比較的高温条件下で溶融した時のかんらん岩ファブリックをよく保存し,そのまま地表に露出したことが示唆された。早池峰岩体と宮守岩体の両岩体の間に元素組成とかんらん石ファブリックの大きな変化は見られなかった。