抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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隠消現実感に関する手法には,1)リアルタイムの複数カメラ画像を補完的に用いる手法,2)毎フレームの画像修復適用によって背景画像を生成する手法,3)事前に観測/生成した背景画像を毎フレーム調整して合成する手法がある。本論文では,拡張現実感(AR)マーカ除去に適用できる2)と3)で再現できない鏡面反射によるハイライトに着目し,その再現によって違和感なく,ARマーカを除去する手法を提案した。まず,ARマーカは一般的な室内の平面上に設置され,それと平行な天井などの平面上に光源が存在するものとし,画像だけから照明環境マップを生成する方法を述べた。具体的には,i)拡散反射成分画像の生成,ii)画像修復の適用による背景画像の生成,iii)ハイライトの領域検出とその重心位置からの照明の高さ推定,iv)鏡面反射成分画像から抽出した光源情報の照明環境マップへの登録という手順をとる。次に,a)フレーム画像の入力,ARマーカを用いたカメラの位置姿勢推定,及び入力画像の正対化,b)照明環境マップからの鏡面反射成分画像の取得,c)背景画像の大局的輝度補正,d)背景画像のハイライトの追加,e)ARマーカ領域へのアルファブレンディング,f)射影変換によってハイライトを再現したマーカ除去を実現する。4種類の環境での実験ではARアプリケーションで必要な処理速度で,従来手法と同等以上の結果が得られた。