抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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北海道十勝,網走地方の農耕地は火山性土壌地帯である。火山性土壌は農業生産上問題が多い。火山の噴出源からの火山灰の飛距離により土壌の主要構成元素と農業生産に重要な元素がどのように変化するかを調査した。調査対象は,樽前山の最も新しいAD1739のテフラであるTa-aとし,調査地点は樽前山から東方向に26kmの苫小牧市から290kmの網走市とした。試料採取地点,採取地点の土壌断面及び試料の分析法を紹介する。火山灰の飛距離と鉱物組成を見ると,26kmの地点の重鉱物と軽鉱物の比率はほぼ50%,50%であるが,64km地点の重鉱物の割合は30%以下,290km地点では10%以下に低下した。重鉱物はMg,Fe,Mn,Znが含有率が高く,軽鉱物はNa,Ca,Al,Siが含有率が高い。重鉱物は輝石,磁性鉱物が認められ,軽鉱物は長石が主体である。微量元素であるMn,Zn,Cuの網走地方の農耕地土壌の含有量は,両鉱物の存在比率から推定される含有量よりもかなり低い値であった。