抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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北海道根室管内の中標津町農協管内で,不受胎牛へホルスタインの優良血統胚を移植し,遺伝能力の高い次世代牛を産ませ牛群改良できるか検証した。調査1は農場採卵の成績,調査2は胚移植の成績,調査3は次世代牛の改良について調査した。調査1は,平成25年11月~28年7月に16戸の酪農家で未経産牛15頭,経産牛8頭から採卵した。より遺伝応力が高い乳牛からの採卵で,正常卵数162個,Aランク80%の130個,Bランク13%の21個,Cランク7%の11個であった。農場採卵で1頭あたり正常卵数は7個と標準的な結果であった。調査2は不受胎牛81頭,正常牛35頭で,発情後7日目に胚移植を行った。その結果,不受胎牛35頭が受胎し,受胎率は43.2%となった。正常牛の受胎率は48.6%,同時期の不受胎牛の人工授精受胎率は35.7%であった。調査3では平成27年2月~28年11月に得られた21頭の次世代牛から5頭を選抜し,SNP検査を行った。結果,4頭が総合指数上位15%を超え,優良次世代牛であった。これにより。農場採卵での不受胎牛対策,後継牛確保,牛群改良,次世代牛確保を同時進行で行うことが可能であることが分かった。