抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,イヤホンで聴取することでライブ会場の音環境を立体的に再現するバイノーラル再生が注目されている。バイノーラル再生を特徴付ける要素として,観測信号の左右のレベル差(ILD:Interaural Level Difference),位相差(IPD:Interaural Phase Difference)が挙げられる。人間の左右方向の知覚の手がかりは,両耳間差情報である,ILDおよびIPDである事が古くから知られている[1]。本研究では,ILD,IPDを推定することで,バイノーラル再生の特徴を失わずに音源を分離する方法について検討する。まず,一つの音源のみしか発話していない区間(単一話者区間)を基に各音源のILD,IPDを推定し,音源の数だけクラスタを作成する。そして,観測信号のすべての時間-周波数スペクトルについて,帰属確率に応じて各クラスタに順次振り分ける。最後に,振り分けた音源のILD,IPDを修正することで,バイノーラル再生の特徴をもつ分離信号を得る。分離信号に対する評価結果から,提案法の有効性を明らかにする。(著者抄録)