抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ブロックチェーン技術は,ビットコインをはじめとする暗号通貨等の金融資産の取引や契約の自動化等の様々な用途での活用が期待されている。ブロックチェーンのシステムはP2Pネットワークで構成され,全ての取引情報を検証するフルノードによって維持されている。しかし,多くの利用者にとってフルノードの運用は負荷が大きいため,事業者が立てたフルノード等を利用することで間接的にブロックチェーンが利用されている。システム全体の利用者の数に比べてフルノードの数は少ないため,少ないフルノードにブロックチェーンの検索等の処理が集中し,その検索処理がシステムのボトルネックとなりうる。そこで,本論文では,GPUを用いてブロックチェーンの検索を高速化することを提案する。ブロックチェーンの検索は,一定長のハッシュ値のキーを検索して,取引等の情報を取得する処理である。本論文ではブロックチェーンの特徴とGPU処理の双方の特徴に適した木構造の配列表現を用いて,キーの探索をGPUで行う手法を提案する。評価では,ブロックチェーンの検索に用いられるキーバリューストアの一種であるMemcachedと提案手法を用いたCPU処理,GPU処理のスループットを比較評価した。その結果,GPU処理でMemcachedやCPU処理よりも高いスループットを実現し,キー長256bit,キーの数1000万の検索処理ではCPU処理の49.2倍の性能向上を達成した。(著者抄録)