抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿は,津波常習地域における復興と平時の空間変容の関係に関し,昭和三陸津波後に集団移転した集落の東日本大震災までの変容とその後の復興に着目して報告した。先ず,津波で被災した集落の復興には,居住地の集団移転などによる大規模な集落空間の改変が伴う点に特徴があること,本研究は,1933年に発生した昭和三陸津波(以下,昭和津波)後に集団移転を行った集落を対象とし,昭和津波後の復興と東日本大震災による津波(以下,今次津波)後の復興の関係性,および,昭和津波以降の平時の空間変容と今次津波後の復興の関係性を明らかにすることを目的とすること等を報告した。次に,昭和移転地と今次計画的復興地の特徴,各集落の昭和移転地の計画と平時の空間変容を報告した。更に,今次津波による被災と復興計画,今次津波からの自主住宅新築を報告した。最後に,結論として,今次津波後の空間変容には,集落の持つ地形的特性,特に高台における斜面の緩急が反映されること,また,集落における平時の空間変容の傾向が,復興事業および自主住宅新築を合わせた今次津波後の復興においても,継続または促進されることが明らかになったこと等を報告した。