抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,ウシ血清アルブミン(BSA)とニワトリ卵白リゾチーム(HEL)を用いたクランベリー(Vaccinium macrocarpon)のプロアントシアニジン(PAC)との相互作用を特性化し,マクロファージ活性化と抗原提示に及ぼすこれら錯体の効果を決定した。クランベリーからPACを分離し,BSAとH ELで分離したPACと複合体化した。PAC蛋白質複合体の特性は,マトリックス支援レーザ脱離イオン化飛行時間型質量分析(MALDI TOF MS),ゲル電気泳動およびゼータ電位によって研究した。マクロファージ活性化に対するPAC BSA複合体の影響を,リポ多糖類(LPS)処理後のRAW-264.7マクロファージ様細胞で検討した。蛍光顕微鏡を用いて,PAC BSA複合体のエンドサイトーシスを研究することであった。マクロファージ抗原提示に対するPAC錯体の効果はT細胞ハイブリドーマにマウス腹こう単核細胞によるHEL抗原提示のin vitroモデルで研究した。BSAとHELとPAC錯体の質量スペクトルは,一価及び二価蛋白質ピークの広い肩の存在によってのみ蛋白質のスペクトルとは異なっていた。PACとの錯体生成は,未変性アガロースゲルと電気泳動移動度(ζ電位)値の電気泳動移動度シフトアッセイを変化させた。これらの結果は,PAC蛋白質複合体は安定であり,蛋白質を沈殿なしに蛋白質構造を変化させることを示した。蛍光顕微鏡はRAW-264.7マクロファージは核に囲まれた離散小胞におけるBSAとPAC BSA複合体をエンドサイトーシスされることを示した。対照と比較してリポ多糖類(LPS)処理に応答してPAC BSA複合体の量の増加で処理したマクロファージはCOX-2とiNOS発現が有意に低下した。PAC HEL複合体はマウス腹腔マクロファージにおける抗原取込,プロセシング,と提示を調節した。4時間プレインキュベーションの後,IL-2のほんの痕跡量はHELのみで処理した共培養で検出されたが,PAC HEL複合体は既に最大IL-2発現に達した。クランベリーPACは,HELのエンドサイトーシスとT細胞ハイブリドーマによるIL-2の発現の速度を増加させるかもしれない。これらの結果は,PAC蛋白質複合体はマクロファージにおける自然免疫と獲得免疫応答の側面を調節することを示唆した。Copyright 2017 Royal Society of Chemistry All Rights reserved. Translated from English into Japanese by JST【Powered by NICT】