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J-GLOBAL ID:201702265012648316   整理番号:17A0156327

精子特異的なホスホリパーゼであるMATRILINEALはトウモロコシの半数体誘導を引き起こす

MATRILINEAL, a sperm-specific phospholipase, triggers maize haploid induction
著者 (13件):
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巻: 542  号: 7639  ページ: 105-109  発行年: 2017年02月02日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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顕花植物の有性生殖には,花粉由来の2つの精子が雌の胚嚢内で2つの性細胞と融合するという重複受精が関わっている。現代の植物育種家の間では,この過程を省略して,半数体の配偶体の染色体が倍加した細胞から半数体倍加系統を作出しようとする試みが増加している。倍加半数体の作出は,組換え半数体ゲノムを近交系に固定することで,育種の過程を年単位で短縮することができる。多くの作物で遺伝子型依存的な組織培養法が用いられているが費用がかかり,一方,種子に基づくin vivo倍加半数体系は自然界ではまれな現象であり,育種プログラムとして運用するのは難しい。これに対し,数十億ドル規模のトウモロコシのハイブリッド種子産業は,1959年に初めて報告されたStock6由来のin vivoで半数体を誘導する雄株との種内交配と,その後のコルヒチン処理を用いた,産業規模の倍加半数体作出パイプラインによって支えられている。しかし数十年にわたって使われてきたにもかかわらず,この経路の作用機構はいまだ議論が続いている。今回我々は,精細マッピング,ゲノム塩基配列解読,遺伝的相補,および遺伝子編集を通して,トウモロコシ(Zea mays)における半数体の誘導が花粉特異的なホスホリパーゼであるMATRILINEAL(MTL)のフレームシフト変異によって引き起こされること,また,MTL遺伝子の新規の編集により6.7%の半数体誘導率(全子孫中の半数体子孫の割合)が得られることを明らかにする。野生型のMTLタンパク質は精子の細胞質にのみ局在しており,花粉のRNA塩基配列プロファイリングから,半数体誘導過程では一連の花粉特異的な遺伝子群が過剰発現していることが明らかになった。これらの遺伝子の一部は,半数体種子の形成に関わっている可能性がある。これらの知見は,雌性配偶子の細胞質構成要素が,生殖の成功および雄性ゲノムの子孫への伝達において重要であること示している。MTLは穀類で保存されていることから,今回の発見でin vivo半数体誘導系の開発が進み,作物の育種が加速する可能性がある。Copyright Nature Japan KK 2017
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分類 (3件):
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トウモロコシ  ,  生殖  ,  酵素一般 
タイトルに関連する用語 (5件):
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